消極的欠損の制限 Passive Loss Limitation
<消極的欠損の制限 Passive Loss Limitation>
レント収入よりも必要経費の方が多いために発生するレンタル・ロスは、賃貸活動への積極的関与の条件を満たせば、給与、利子、配当、自営業事業所得などの他の所得との損益通算が認められます。ただし、損益通算には上限額が設けられていて、年間最高2万5000ドルまでとなっています。レンタル・ロスが2万5000ドル以上計算されても、損益通算に使えるのは2万5000ドルまでということです。超過額は翌年以降に繰り延べられます。
調整総所得(ほぼ年収に相当)が10万ドル以下の納税者は、2万5000ドルのレンタル・ロス全額を他の所得と損益通算できます。所得が10万ドルを超えると、損益通算できる金額は段階的に減額します。減額率は、所得増加が2ドルにつき1ドル削減という割合です。所得が15万ドルに達すると、レンタル・ロス損益通算額はゼロになります。すなわち、年収15万ドル超の高額所得者はいくらレンタル・ロスがあっても、他の所得との損益通算は一切認められないわけです。(30)