概算額控除


<概算額控除>

連邦所得税の計算過程で、納税者は2種類の控除方式、すなわち概算額控除と項目別控除のうち1方式を選択しなければなりません。概算額控除(Standard Deduction)は、標準控除と呼ばれることもあります。概算額控除は、具体的な経費項目を挙げずに、一定概算額による控除が認められるという簡便方式です。その金額は、独身、夫婦合算申告、夫婦個別申告、特定世帯主のうち、どの申告資格を適用するかによって異なります。そして、毎年、消費者物価指数に基づいてインフレ調整が施されます。2014年の概算額控除は次の通りです。カッコ内は2013年の金額です。

独身————-$6,200 ($6,100)
夫婦合算申告-$12,400 ($12,200)
夫婦個別申告–$6,200 ($6,100)
特定世帯主—–$9,100 ($8,950)

65歳以上の高齢者の場合、または、年齢に関係なく盲目の場合は、それぞれ追加控除が規定されています。追加控除の金額は、独身$1,500、既婚者$1,200であり、独身で盲目だと$3,000、夫婦共に65歳以上は$2,400という具合に、追加ファクターの倍数の金額となります。

概算額控除は、経費の証拠書類がなくても一定額の控除が取れるので、いたって便利です。しかし、この控除方式を選択できるのは、アメリカ市民または一年中アメリカに滞在している居住外国人に限ります。非居住外国人や二重身分の外国人の場合は、概算額控除の採用は認められず、必ず項目別控除を適用しなければなりません。なお、二重身分とは、同一年度に居住者と非居住者の両方の身分を有する外国人のことです。最初にアメリカに入国した年度、また、最終的に出国した年度に外国人の税法上の身分は二重身分となります。
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