Eビザ(管理職・投資家)と税金


<Eビザ(管理職・投資家)と税金>

Eビザは、米国と通商条約を締結している国の国民に発給される就労ビザです。管理職または特殊技能職を対象としたE-1ビザと、投資家を対象としたE-2があります。E-1を申請する企業は、日本の親会社が50%以上の持ち株比率の現地法人子会社でなければなりません。E-2を申請する企業は、親会社となるべき日本の会社を必ずしも必要とせず、業種にもよりますが現地雇用の促進を優先する、日本人投資家による多額投資の持ち株比率50%以上の米国法人でなければなりません。株や不動産等の多額投資だけで、現地雇用を創設しない場合は、ビザ申請は認可されません。ビザの有効期限は基本的には5年間ですが、米国法人が存続する限り無期限にビザの延長が可能です。Eビザは、永住権の優先就業者とみなされ、永住権への切り替えが比較的簡単です。2002年1月以降、Eビザの配偶者の就労許可申請が認められました。配偶者の就労先の制限はなく、どこの会社でも働くことができます。就労許可を得た配偶者は、ソーシャルセキュリティー番号の取得が認められます。

Eビザ保持者は、「実質的滞在条件」と呼ばれる183日を基準とした滞在日数よりも長いか短いかによって居住者あるいは非居住者になります。赴任年度と離任年度に滞在日数が少ないため非居住者になる場合がある以外、居住外国人とされて米国市民同様、全世界所得を申告して納税する義務があります。社会保障税(ソーシャルセキュリティー税とメディケア税)に関しては、日本からの赴任期間5年未満の場合、日米社会保障協定に基づいて日本の社会保障税に継続加入することにより、米国の社会保障税が免除されます。就労配偶者の社会保障税の免除は受けられません。連邦贈与税、遺産税法上、所得税での取り扱いと異なり、非居住外国人となります。(367)

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