不動産賃貸 (3) 減価償却
減価償却は、ネット・レントを計算する際の必要経費の中でも比較的金額が高い場合が多く、課税対象となる純利益を少なく計算するための重要な要素となります。減価償却は、時の経過あるいは使用によってその価値が減少する固定資産に適用され、固定資産がこれに該当します。
まず、住宅の取得費のうち、土地該当部分を除いて建物部分のコストを把握します。住宅の取得費は住宅の取得価額に取得時の取得費用と、その後の改築費を加えた金額です。不動産に減価償却が適用されるのは建物部分だけであり、土地部分は減価償却できないという決まりのため、住宅の取得費を、建物と土地とに分離する必要があります。アメリカ税法上の減価償却費は「耐用年数」を27.5年で、「償却方法」を定額法で計算します。すなわち、毎年27.5分の1ずつを減価償却費として控除が認められます。計算は、建物の種類が、鉄筋、木造、新築、中古の区別なく、一様に適用されます。日本にある住宅のレント所得を、アメリカの税務申告書上報告する場合の建物部分の減価償却は、耐用年数40年、定額法で計算します。(768)