短期滞在Bビザと税金


 

短期滞在のBビザには、短期観光を目的とするB-1ビザと、短期商用を目的とするB-2ビザがあります。Bビザは、特別医療による治療、裁判での証言、音楽・スポーツイベントのアマチュア参加、専門的な学会や会議、セミナー、コンベンション講演者、講師、出席者、工場視察、研究調査、現地法人設立準備のための派遣など、明確な目的の訪問で他のビザ・カテゴリーに該当しないあらゆる種類の滞在のために利用できます。日本人はビザウェーバー・プロゴラムによるビザなし入国が可能なため、Bビザには馴染みがないと言えます。一回の入国による滞在期間は、入国審査官の裁量によって異なりますが、B-1(短期観光)は必要期間であり、B-2(短期商用)は最高6カ月間です。必要に応じて申請による最長6カ月の滞在期間の延長が可能です。学生ビザや就業ビザなど、米国滞在中の他のビザへの変更が可能です。

Bビザ保持者は、米国国内で就業すること、何らかの報酬を受領することが許されず、ソーシャル・セキュリティー番号の取得もできません。Bビザ保持者は、「実質的滞在条件」が適用されて183日を基準とした年間滞在日数の長短で、居住者・非居住者の別が決まります。滞在日数が183日未満で非居住外国人となった場合、課税対象となる米国源泉所得がないため申告書の提出の必要はありません。滞在日数が183日を超えて居住外国人となった場合、フォーム1040に居住者期間の全世界所得を報告して居住者用申告書を提出する義務があります。移民法上米国での報酬の受領が禁止されていて、税法上報告する米国源泉所得がないため、日本の所得だけを報告して外国税額控除を適用して税金計算をします。(725)

 

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