州所得税


 

個人所得税は連邦政府だけでなく、州政府や一部の市政府によっても課税されます。連邦所得税と同様、各州が従業員の給与から源泉徴収税によって、そして自営業の所得に対する予定納税によって、税金をあらかじめ納付しておいて、1年に1度確定申告を行うことで精算をするという制度を採っています。50州のどの州にも所得税制があるわけではなく、アラスカ、フロリダ、ネバダ、サウスダコタ、テキサス、ワシントン、ワイオミングの7州には個人所得税制がありません。ニューハンプシャー、テネシー州の2州は、利子、配当、不動産や株式のキャピタルゲインなどの投資所得だけが課税対象となります。

州の居住者・非居住者の定義は連邦税法上の定義とは異なります。連邦税法上居住者となっても、州税法上も居住者となるとは限りません。連邦税上は非居住者扱いなのに、州税上は居住者として扱われることがあります。州税で課税対象となる所得は、おおむね連邦税の課税対象所得と同じと考えてよいでしょう。基礎控除や配偶者控除、扶養控除、項目別控除、概算額控除は、通常、適用範囲や金額が連邦税のものとは異なります。中には総所得課税を基本としている州もあります。申告書の提出期限は、ほとんどの州が連邦税と同じ4月15日ですが、ハワイ州の4月20日、バージニア州の5月1日というように異なる期限日を設けている州も6州あります。(553)

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