日本の相続税100-相続 代襲相続と相続排除


<日本の相続(100)-代襲相続と相続排除>

 親が死ぬと、その子どもは第一順位の相続人です。子どもが親よりも先に死んだ場合には、孫(子どもの子)がいれば子どもに代わって相続人になれます。このように子や孫(直系卑属)がどこまでも相続できる制度が代襲相続です。

代襲相続は、相続人が死亡している場合に限らず、相続排除や相続欠格によって相続人が生存しているものの、その権利が認められない場合にも適用されます。例えば、虐待、非行、侮辱などの理由のため遺言による相続排除の対象となった子どもに、子や孫(直系卑属)がいると、その子や孫は代襲相続によって遺言者の遺産を相続できます。相続排除のため相続人の取り分はゼロでも、子や孫などの代襲相続人は他の相続人に遺留分の減殺請求ができます。遺留分とは、民法が相続人に保証している最低限度の財産のことであり、遺留分の減殺請求とは、遺留分権利のある相続人が遺言によってそれ以下の遺産しか受け取れない場合に、遺留分を侵害している人から不足分を取り戻すことを言います。(215)

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