Hビザ(専門職)と税金


<Hビザ(専門職)と税金>

Hビザは、専門職の一時的就労用のH-1B、季節労働用のH-2B、研修用のH-3など、仕事の種類によって分けられています。H-1Bは、特殊技能を要する職業に従事する人のためのビザです。教育、心理学、経営学、会計学、数学、工学、建築、物理学、法律、医学、衛生学、神学、芸術などの分野で、学士またはそれ以上の学位が必要です。職業経験のない新卒者でも取得可能な就業ビザです。ビザ申請を行うスポンサーとなる米国内の企業、研究所、財団法人などの雇用主を必要とします。米国で収入を得ることができますが、雇用主として届け出をしたスポンサー企業から支払われる報酬だけを受け取ることができます。ビザの有効期限は最初に3年、その後3年、通算6年まで延長可能です。

Hビザは、所得税法上居住者・非居住者を決定する「実質的滞在条件」を適用して183日を基準とした滞在日数よりも長いか短いかによって、居住者あるいは非居住者になります。学位取得後、実務研修(OPT)を受けたFビザ学生が専門職用の労働ビザを申請しH-1Bを取得した年度は、ビザ切替日が年度の前半であれば、その年度の税法上の身分は非居住外国人から居住外国人に切り替わります。すなわち、同一年度に二つの身分を有する「二重身分」の申告書を作成します。非居住者であった期間のデータを記入したフォーム1040NRを、居住者期間の所得で計算したフォーム1040に添付して申告します。ビザ切替日が年度の後半であれば、その年度は一年中を通じて非居住外国人として、フォーム1040NRを使って税金申告をします。2年目以降の申告は居住外国人で行います。Fビザ時代に免税であった社会保険税(ソーシャルセキュリティー税とメディケア税)は、H-1B取得と同時に課税対象となります。(370)

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