個人納税者番号 (ITIN)


米国の社会保障制度の整理番号であるソーシャルセキュリティー(SS)番号は、米国国民一人ひとりに振り分けられていて、納税者番号としても機能しています。労働許可を伴うビザの発行を受けた外国人はSS番号の取得が可能ですが、労働許可のないビザの場合、SS番号の取得はできません。そのかわりに個人納税者番号(ITIN)を取得しなければなりません。

例えば、SS番号を持っていない非居住外国人が所有する米国内住居を、人に貸して賃貸収入を得ている場合、アメリカの所得税申告書の提出を必要としますが、ITIN番号なしに申告書の提出はできません。外国からの直接投資でアメリカから所得を受け取る場合や、労働許可なしに所得税申告の必要がある場合などにも、やはりITIN番号を取得しなければなりません。

ITIN申請書フォームW-7は、SSオフィスではなくIRS(内国歳入庁)で申請します。SS番号は身分証明に役立ちますが、ITIN番号は決して身分証明の代用にはなりません。税金申告目的を具体的に示すことができなければITIN番号の申請はできません。ITIN番号申請の際、税金申告書、投資資産の所有権を示す書類、租税条約軽減税率の対象所得を示す書類などの提出が義務付けられています。(682)

 

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