新社会人の扶養控除
子が大学を卒業し、社会人として働き始めて経済的自立を果たすと、多くの場合、親はその子の扶養控除を取れなくなります。
親の申告書上、子の扶養控除が認められるためには、以下の諸条件を同時に満たす必要があります。
(1) 扶養条件――親が子の年間生活維持費の50%以上を供給していること。
(2) 総所得条件――23歳超の子の場合、年間総所得が扶養控除額(2015年4000ドル)未満でなければならない。
(3) 親族・世帯員条件――3親等以内の血縁関係または姻戚関係の親族であること。
(4) 市民・居住者条件――子は米国市民または米国居住者であること。
(5) 合算申告条件――子が既婚の場合、その子が配偶者と夫婦合算申告(ジョイント・リターン)で申告していないこと。
大学を卒業した年度に就職して社会人となった子が12月31日現在24歳に達していて、年収が4000ドル(2015年)を超えている場合、親は子の扶養控除を取れません。23歳以下の子がフルタイムの学生でそれほど給与が高くなく、まだ親の援助を受けているのであれば、親の申告書上、扶養控除の申告ができます。その際、子は自分の申告書上、所得から自分の人的控除(基礎控除)を取ることはできません。フルタイムの学生の定義は、年間のうち足掛け5ヵ月以上学生の身分であることです。(515)