概算額控除(Standard Deduction)
納税者は概算額控除(Standard Deduction)と項目別控除(Itemized Deduction)の2種類の控除方式から、いずれか有利な控除方式を毎年選択することができます。標準控除、定額控除と訳されることもある概算額控除は、具体的に経費項目を挙げずに所得から一定概算額の控除を差し引くという簡易方式です。項目別控除は個人消費生活にかかわる経費のうち、税法上認められるものを項目別に並べて、その合計額を控除するという方式です。
概算額控除の金額は、毎年インフレ調整が施され、独身、既婚者などの区分によって異なります。概算額控除の2014年の金額は次の通りです。カッコ内は2015年の金額です。
独身 6200ドル(6300ドル)
夫婦合算申告 12400ドル(12600ドル)
夫婦個別申告 6200ドル(6300ドル)
特定世帯主 9100ドル(9250ドル)
65歳以上の高齢者は、独身1550ドル(1550ドル)、既婚者1200ドル(1250ドル) の追加控除が認められます。
証拠書類がなくても認められて、いたって便利な概算額控除方式を選択できるのは、米国市民または一年中米国に滞在していた居住外国人に限ります。非居住外国人の場合は、概算額控除の採用は認められず、必ず項目別控除を適用しなければなりません。(512)