日本の相続税108-相続 生命保険請求権の相続


<日本の相続(108)-生命保険請求権の相続>

生命保険は保険契約者と保険会社との間の契約です。被保険者が死亡すれば、契約により保険金の支払いが行われます。保険の契約をした者を保険契約者、保険金を受け取る権利者を保険金受取人といいます。特に指定がなければ、保険契約者が保険金受取人となります。保険契約者は契約上、保険金受取人を妻や子など自分以外の者に指定することができます。また、自分以外の者を被保険者(保険の対象者)として保険契約を締結することもできます。

被相続人(故人)が自分を保険金の受取人として契約し、妻や子など他の保険受取人を指定していなかった場合は、その保険契約上の権利は被相続人の財産です。保険金請求権は被相続人の相続財産に含まれ、妻や子などの法定相続人が、他の相続財産と併せて相続することになります。保険金請求権は、遺産となり、債権として遺産分割の対象となります。(ただし保険金が支払われた後は、遺産の中の現金となります。)

被相続人は保険契約者でなくても、被相続人が保険金受取人に指定されていれば、保険金請求権は被相続人の権利ですから、これも遺産であり遺産分割の対象となります。相続人がこの生命保険を受け取ると相続放棄はできなくなります。(213)

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