Iビザ(ジャーナリスト等)と税金
- At November 25, 2013
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<Iビザ(ジャーナリスト等)と税金>
ジャーナリスト、メディア関係の人のためのIビザは、新聞、雑誌の派遣記者、編集者、テレビのレポーター、フリーのライター、演劇、音楽の批評家、メディア関連会社の駐在員に発給されます。申請者が出身国のメディアから報道関係者として認知された人物であるかどうかが認可のポイントとなります。ビザの有効期限はスポンサー企業との契約期間によって異なります。延長に期限はないため、スポンサー企業さえ確保しておけば業務が終了するまで何年でも長期間の滞在が許されます。Iビザは、EビザやLビザと異なり、スポンサーとなる企業からではなく、ビザを取得する本人からのビザ申請となります。申請には日本のメディア関連企業による収入の保証が必要です。米国の企業から収入を得ることはできず、本国の企業から収入を得て、米国で取材活動をしていることが基本です。
Iビザ保持者が、所得税法上、居住者・非居住者のどちらになるかは、「実質的滞在条件」を適用した滞在日数が183日基準よりも多いか少ないかによります。最初の年度に滞在日数が満たないため非居住者の判定を受けても、2年目以降は居住外国人として申告書を提出します。日本のスポンサー企業と米国に滞在するIビザ保持者との間の関わりが、雇用主と被用者(従業員)の関係である場合、従業員に支払われる報酬は給与であるため、給与から源泉徴収の形で米国の税金が差し引かれます。年度終了後に雇用主から発行される源泉徴収票に記載された金額を報告して確定申告を行います。Iビザ保持者が従業員ではなく、独立請負人である場合、支払われた報酬は源泉徴収の対象とはならず、納税者が自ら年度内に予定納税の形で税金を支払い、年度終了後に確定申告をします。Iビザ保持者は社会保障税(ソーシャルセキュリティー税とメディケア税)の対象となります。ただし、社会保障協定を適用して、米国での社会保障税を非課税扱いにすることができます。(371)
Hビザ(専門職)と税金
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<Hビザ(専門職)と税金>
Hビザは、専門職の一時的就労用のH-1B、季節労働用のH-2B、研修用のH-3など、仕事の種類によって分けられています。H-1Bは、特殊技能を要する職業に従事する人のためのビザです。教育、心理学、経営学、会計学、数学、工学、建築、物理学、法律、医学、衛生学、神学、芸術などの分野で、学士またはそれ以上の学位が必要です。職業経験のない新卒者でも取得可能な就業ビザです。ビザ申請を行うスポンサーとなる米国内の企業、研究所、財団法人などの雇用主を必要とします。米国で収入を得ることができますが、雇用主として届け出をしたスポンサー企業から支払われる報酬だけを受け取ることができます。ビザの有効期限は最初に3年、その後3年、通算6年まで延長可能です。
Hビザは、所得税法上居住者・非居住者を決定する「実質的滞在条件」を適用して183日を基準とした滞在日数よりも長いか短いかによって、居住者あるいは非居住者になります。学位取得後、実務研修(OPT)を受けたFビザ学生が専門職用の労働ビザを申請しH-1Bを取得した年度は、ビザ切替日が年度の前半であれば、その年度の税法上の身分は非居住外国人から居住外国人に切り替わります。すなわち、同一年度に二つの身分を有する「二重身分」の申告書を作成します。非居住者であった期間のデータを記入したフォーム1040NRを、居住者期間の所得で計算したフォーム1040に添付して申告します。ビザ切替日が年度の後半であれば、その年度は一年中を通じて非居住外国人として、フォーム1040NRを使って税金申告をします。2年目以降の申告は居住外国人で行います。Fビザ時代に免税であった社会保険税(ソーシャルセキュリティー税とメディケア税)は、H-1B取得と同時に課税対象となります。(370)
Gビザ(国際機関)と税金
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<Gビザ(国際機関)と税金>
Gビザは、国際機関の代表者、職員、使用人、それらの家族に発給されるビザです。国際機関とは、構成員を国家として常設の事務局を有する実態がある組織、および、条約によって常設されている組織のことをいいます。代表例は次の通りです。国際連合UN、国際通貨基金IMF、世界保健機関WHO、国連児童基金UNICEF、国連教育科学文化機関UNESCO、経済協力開発機構OECD、世界貿易機関WTO。
Gビザ保持者は、税法上の居住者・非居住者を決定する「実質的滞在条件」の日数計算上、除外される個人と規定されているため、たとえ何年間米国国内に住んでいても、滞在日数が無視されて非居住者となります。国際機関から受け取る給与や手当ては、米国の所得税が一切課せられることがなく、申告する義務もありません。Gビザの職務以外の所得、例えば本人または家族による米国源泉のアルバイト収入や個人的な投資所得などについては、通常の非居住者外国人に適用される税法規定に基づいて課税関係が決定します。役務の提供による給与所得や事業所得は、米国内の商活動と実質的に関連のある所得として、通常の所得税(2011年現在15~35%の6 段階の累進税率)の対象となります。そして、フォーム1040NRによる確定申告と納税を必要とします。 非居住外国人の申告であるため、居住外国人に適用される夫婦合算申告や概算額控除、配偶者控除、扶養控除などは認められず、人的控除は本人分の基礎控除(2011年3700ドル)だけが認められます。銀行預金利子、キャピタル・ゲインは非課税であり、配当は日米租税条約第10条の適用により10%の源泉徴収税の対象となります。社会保障税(ソーシャルセキュリティー税とメディケア税)は非課税です。連邦税の申告を必要とする場合、州居住者としての所得税の申告も必要です。(369)
Fビザ(学生)と税金
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<Fビザ(学生)と税金>
Fビザ保持者は、移民局の認可を受けた大学、大学院、短大、語学学校などでフルタイム学生として在学すること、すなわち、殆どの大学が1学期に12単位以上の科目を取ることが求められます。Fビザは、所得税法上の居住者・非居住者の判定基準である「実質的滞在条件」からの除外個人とされていて、入国から5年間は各年度の米国滞在日数が183日を超えても非居住外国人として扱われます。OPT(卒業後の実務研修)の期間も非居住外国人扱いとなります。5年経過後は原則、「実質的滞在条件」が適用されて居住者あるいは非居住者と判定されます。Fビザ留学生は、「実質的滞在条件」からの除外個人である旨を身分情報申告書フォーム8843に記入して、毎年IRSに提出する義務があります。Fビザ留学生が受け取る、教育または生計維持のための日本の親・会社・政府からの仕送り・手当・給付・交付金等のすべての送金は、米国では非課税です(日米租税条約第19条)。
キャンパス内就労許可や実務研修許可をを受けたFビザ保持者は、週20時間(休暇中は40時間)まで、合法的就労ができます。雇用主から支払われる給与は、連邦・州の所得税の対象となります。非居住者用の個人所得税申告書フォーム1040NRで所得税を計算し、源泉徴収票フォームW-2を添付提出して税金の清算をします。不法就労の場合であっても、受け取る報酬は所得税の対象となるため、申告義務があります。Fビザに支払われる給与は、社会保障税(ソーシャルセキュリティー税とメディケア税)が免除されます。ただし、社会保障税が免税となるのは、Fビザ保持者の専攻分野と仕事の内容に原則つながりがある場合に限ります。免税であるにもかかわらず間違って源泉徴収された社会保障税は、通常雇用主を通じて還付されます。(368)
Eビザ(管理職・投資家)と税金
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<Eビザ(管理職・投資家)と税金>
Eビザは、米国と通商条約を締結している国の国民に発給される就労ビザです。管理職または特殊技能職を対象としたE-1ビザと、投資家を対象としたE-2があります。E-1を申請する企業は、日本の親会社が50%以上の持ち株比率の現地法人子会社でなければなりません。E-2を申請する企業は、親会社となるべき日本の会社を必ずしも必要とせず、業種にもよりますが現地雇用の促進を優先する、日本人投資家による多額投資の持ち株比率50%以上の米国法人でなければなりません。株や不動産等の多額投資だけで、現地雇用を創設しない場合は、ビザ申請は認可されません。ビザの有効期限は基本的には5年間ですが、米国法人が存続する限り無期限にビザの延長が可能です。Eビザは、永住権の優先就業者とみなされ、永住権への切り替えが比較的簡単です。2002年1月以降、Eビザの配偶者の就労許可申請が認められました。配偶者の就労先の制限はなく、どこの会社でも働くことができます。就労許可を得た配偶者は、ソーシャルセキュリティー番号の取得が認められます。
Eビザ保持者は、「実質的滞在条件」と呼ばれる183日を基準とした滞在日数よりも長いか短いかによって居住者あるいは非居住者になります。赴任年度と離任年度に滞在日数が少ないため非居住者になる場合がある以外、居住外国人とされて米国市民同様、全世界所得を申告して納税する義務があります。社会保障税(ソーシャルセキュリティー税とメディケア税)に関しては、日本からの赴任期間5年未満の場合、日米社会保障協定に基づいて日本の社会保障税に継続加入することにより、米国の社会保障税が免除されます。就労配偶者の社会保障税の免除は受けられません。連邦贈与税、遺産税法上、所得税での取り扱いと異なり、非居住外国人となります。(367)
Cビザ(通過用)・Dビザ(乗務員)と税金
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<Cビザ(通過用)・Dビザ(乗務員)と税金>
通過用のCビザ、乗務員のためのDビザと税金との関わりについて検討します。Cビザ(トランジットビザ)は、米国を一時通過して他国へ行く外国人に発行され、認められる滞在日数は最大で29日間です。90日間のビザなしプログラムによる入国が認められる日本人は通常Cビザは不要です。Dビザ(乗務員ビザ)は、国際線輸送業務に従事する航空機または船舶の乗務員に発行されます。Dビザの乗組員は上陸後29日以内に米国から出国しなければなりません。
Cビザ・Dビザ保持者は、税法上の身分である非居住者・居住者を判定する実質的滞在条件の除外個人ではないため、年間の米国滞在日数が183日以上であれば居住者、183日未満であれば非居住者となります。両ビザとも一回の入国ごとに認められる滞在日数が29日間と短く、年間の合計滞在日数が183日を超えることは殆どありません。したがって、Cビザ・Dビザ保持者は、税法上、非居住外国人であると判定されます。Cビザ・Dビザ保持者は、通常課税対象となる米国での所得がなく申告書の提出の必要はありません。ソーシャル・セキュリティー番号を取得することもできません。
仮に、非居住外国人が米国で購入した宝くじが当たった場合、税金はどうなるでしょうか。非居住外国人が得た宝くじ所得は、30%の連邦源泉徴収税の対象となります。所得が発生した州の税金も課せられ場合があります。連邦税の課税関係は30%源泉徴収税で完結するため、確定申告の必要はありません。日本でも宝くじ所得を確定申告書上報告して税金を計算する際、米国での源泉徴収税は、外国税額控除の適用により日本の税金と相殺されて、二重課税の回避が達成されます。(366)
Bビザ(短期滞在)と税金
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<Bビザ(短期滞在)と税金>
短期滞在のBビザには、短期観光を目的とするB-1ビザと短期商用を目的とするB-2ビザがあります。発行されるビザはB-1/B-2と書かれていて、短期観光と短期商用の両方の目的を兼ねることができます。Bビザは、特別医療による治療、裁判での証言、音楽・スポーツイベントのアマチュア参加、専門的な学会や会議、セミナー、コンベンション講演者、講師、出席者、工場視察、研究調査、現地法人設立準備のための派遣など、明確な目的の訪問で他のビザ・カテゴリーに該当しないあらゆる種類の滞在のために利用できます。一回の入国による滞在期間は、入国審査官の裁量によって異なりますが、B-1は必要期間、B-2は6カ月です。必要に応じて申請による最長6カ月の滞在期間の延長が可能です。学生ビザや就業ビザなど、米国滞在中の他のビザへの変更が可能です。
Bビザ保持者は、米国国内で就業すること、収入を得ること、何らかの報酬を受領することが許されず、ソーシャル・セキュリティー番号を取得することもできません。Bビザ保持者は、「実質的滞在条件」が適用されて183日を基準とした年間滞在日数の長短で、居住者・非居住者の別が決まります。滞在日数が183日未満で非居住外国人となった場合、課税対象となる米国源泉所得がないため申告書の提出の必要はありません。滞在日数が183日を超えて居住外国人となった場合、フォーム1040に居住者期間の全世界所得を報告して居住者用申告書を提出する義務があります。移民法上米国での報酬の受領が禁止されていて、税法上報告する米国源泉所得がないため、日本の所得だけを報告して外国税額控除を適用して税金計算をします。州税上、州の非居住者と判定されれば州所得税の申告の必要はありません。(365)
Aビザ(外交・公用等)と税金
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<Aビザ(外交・公用等)と税金>
A-1ビザは、大臣、大使、政府高官、外交官とその家族に、そしてA-2ビザは、A-1以外の外国政府職員、公務員とその家族に発行されるビザです。通常、外国人は年内の米国滞在日数が183日を越えると居住外国人と判定される「実質滞在条件」の適用を受けますが、Aビザは「実質滞在条件」の日数計算上、除外される個人と規定されていて、たとえ何年間米国内に滞在していても、非居住者となります。Aビザ保持者が本国政府のために活動し、本国や海外公館から受け取る給与や報酬、手当ては非課税であり、連邦税の申告や納税の必要もありません。
政府の職務以外の所得、例えば本人や配偶者による外部アルバイト収入や個人的投資所得は、通常の非居住外国人のための税法規定の適用により課税されます。外部アルバイト収入は、連邦所得税(10%~35%の6段階の累進税率)の対象となるため、フォーム1040NRによる確定申告が必要です。連邦税のほかに、州・市所得税の確定申告も必要とします。連邦税法上は非居住者であっても、州・市税上は、大概は居住者での申告となります。アルバイト収入の種類が従業員給与であるか自営業報酬であるかによって、支払元の雇用主によるIRSに対する報告手続が異なります。従業員給与の場合は、所得税の源泉徴収の対象となり、源泉徴収票フォームW-2、または、フォーム1042-Sが発行されます。自営業報酬の場合は、源泉徴収の対象とならず支払調書フォーム1099、または、フォーム1042-Sが発行されます。通常であれば自営業報酬は、自営業税(Self-Employment Tax)の対象となりますが、非居住外国人は13.3%の同税が免除されます。(364)
ビザと税金1
- At November 25, 2013
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<ビザと税金1>
米国の所得税法上、外国人 (日本人) は居住者あるいは非居住者に区分されます。どちらに該当するかによって、課税対象となる所得の範囲が異なり、認められる控除の種類や適用される税率に違いがあります。使用する用紙も、居住外国人はフォーム1040、非居住外国人は1040NRと異なります。このため外国人の米国における所得税を検討するにあたって、本人が居住外国人か非居住外国人かを判定することが最も重要なポイントであり、出発点となります。判定は、ビザの種類によって、あるいは、米国税法の「実質的滞在条件」や日米租税条約の規定に基づいて下されます。注意すべきことは、所得税法上の居住者・非居住者の定義は、遺産税・贈与税にはそのまま使用されないということです。’Domicile’(定住地)と呼ばれる所得税とは全く異なる概念が適用されて、遺産税・贈与税法上の居住者・非居住者が決定されます。
ビザの種類で非居住者となるのが、A (外交官)、G(国際機関)、F (学生)、J (交流訪問者)、M (専門学校学生)、Q (交換訪問者) の各ビザ保持者です。米国内での滞在日数に関係なく非居住外国人になります。永住権 (グリーンカード) は、たとえ国外に住んでいたとしても必ず居住者になります。上記以外のビザ保持者、B(商用・観光)、E(重役・投資家)、H(一時就労者)、I(報道)、K(婚約者)、L(派遣管理職)、O(特殊技能者)、P(芸能人・スポーツ選手)は、実際に米国に滞在した日数によって居住者・非居住者が決まります。簡単にいえば、「実質的滞在条件」と呼ばれる183日を基準とした滞在日数よりも長いか短いかで居住者または非居住者となります。(95&363)
ビザと税金3
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<ビザと税金3>
Aビザ、Fビザ、Jビザ、Mビザ、Qビザ保持者は、滞在日数が183日を超えても居住者としてではなく、通常、非居住者として扱われます。Aビザ (外交官) の場合は年数に制限なく、どんなに長い間アメリカに滞在していてもたえず非居住者となります。Fビザ、Jビザ、Mビザ、Qビザで学生としてアメリカに滞在する場合は、入国から5年間については非居住者として扱われ、5年経過後には「実質的滞在条件」が適用されて、非居住者あるいは居住者となります。またJビザ、Qビザによる教授または研究者は、入国から2年間について非居住者として扱われ、それ以降は「実質的滞在条件」が適用されます。
Jビザ、Fビザ、Qビザの保持者は、実務研修目的で報酬を受け取ることがあります。例えば、学生がOPT(就学後実務研修生)として米国の雇用主のもとで従業員として働く場合です。その場合でも、非居住者の身分は変わりません。非居住者の間に受け取る給与は連邦、州、市の所得税の課税対象となりますが、社会保障税 (Social Security Tax および Medicare Tax) については免除されることになっています。(97)